ななちゃん。

うちにハエが侵入して、

しばらく一緒に暮らした。


ブーンってうざいし、最初は、出ていけーって窓を全開していたのに、なかなか出て行かない。

面倒くさいからとしばらく放置してた。


娘が怖いと泣き叫んで、それをいちいち対応するのも疲れた。


思いつきで、名前をつけてみた。「ななちゃん」って。

友達の家で大切に買ってる金魚がななちゃんだったから、なんかその名前になった。

そして、娘に、怖がるのもいいけど、よくみてみなって、言ってみた。

ハエがいるとわかると、怖くてどうしようもなくなるみたいで、泣き叫ぶ。

そうなるとほとんどハエを見ていないのだ。

ちゃんと見てみないと、本当に怖いかがわからないだろうと。そして相手がどこにいるのかわからないと、逃げるにも逃げられないだろうと。

なかなかの正論で、自分すごいってほくそ笑む。


次第に、娘はななちゃんに対して泣かなくなった。

逃がさなくても、いいとまで言っていた。変化に驚いた。


いや、私は出ていって欲しい。。耳元、ブーンってのは、やっぱり気分は良くない。

料理にたかるのも、いやだ。


夫が、何も知らずに。ななちゃんを、

「このハエ、人懐っこいな、、」と、ボソッとつぶやいてた。。


私がテレビを見てると、

寄ってきて、止まっている。

ちょっと、嬉しくなったりもした。



どれくらい一緒に暮らしたかな。一週間くらいかな。

知らないうちに、いなくなった。


こないだ、窓を全開した時。出ていったのかもしれない。


そうか、どこかで死んでしまったのかな。。

なんだか、弱ってきてるなあとは感じていた。


ロフトの隅とか。。死骸に出会ったら、うちの寂しい花壇に寝てもらおう。

ななちゃん。さよなら。ありがとね。

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